横浜ノースドックの戦時備蓄倍増の恐れ (4)

クウェート(APSー5)に保管されていたLCUのリスト


クウェートと横浜ノースドック(YND)に保管されているLCU


11月にクウェートからノースドックにやってきた2隻のLCU。左が2027番、右が2029番(20.12.15 頼 撮影)

昨年11月8日にノースドックに到着した2隻の陸軍大型揚陸艇は、クウェートのAPS−5(陸軍事前集積ストック5)に備蓄されていたものだ。

LCUが実際にクウェートに10隻いたのかどうかを調べてみた。
2000級LCUは米本土以外に横浜とクウェートに備蓄されている。いったんクウェートのストックに放り込まれたら、今回のように移動させるのがおおごとだから、通常の態勢の 中ではまずクウェートから動いたりすることはないだろう、と見当をつけて、クウェート近辺で動いた痕跡があったり、クウェートで写真にとられているLCUをピックアップしてみた。

10隻のLCUが網にかかった。先に紹介した陸軍舟艇システムのプレゼン資料の中の数字も、クウェートのLCUは10隻となっていたから、まずこの網にかかった10隻で間違いない だろう。
そしてその中でもっとも新しい(番号が後ろの)2隻が、今回の移動で横浜ノースドックに来たことがわかる。

横浜ノースドックに備蓄されている陸軍舟艇セットは、何回にも分けて全部がディエゴガルシアから到着するのに、2年以上かかっている。今回、クウェートから運び込まれたLCU2隻 が、クウェートから陸軍舟艇を根こそぎ運ぶ先駆けだとすれば、上掲の残りの8隻のLCUも2年くらいかけてノースドックに到着するのではないか。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


2021-2-8|HOME|